中古ドメインはSEOに有利な特徴があり、選び方によってはブランド力を高めることができます。
中古ドメイン使用歴5年、購入した中古ドメイン数は300を超える現役のSEOコンサルタントが中古ドメインについて解説します。
中古ドメインについて理解を深めたいのであれば必須の内容となっているので、是非参考にされてください。
中古ドメインとは何なのか?
当記事を訪れている方の中には、中古ドメイン(オールドドメイン)とは何なのかよく理解していない人もいるかと思いますので、簡単に解説します。(知ってる人は飛ばしてOKです)
特徴としては以下の通り
- 過去に運営されていたドメインが期限切れになったもの
- 被リンクがついている(ついてないものもある)
- 過去の運営評価を受け継ぐことができる
効果については次項で詳しく解説しますが、簡単に言うと、過去に運用されていたドメインが期限切れになって、誰かが取得できるようになったドメインと言うことです。
で、何故このようなドメインを購入する方がいるかというと、過去の評価を受け継ぐことができるんですよね。
数万円で購入した中古ドメインから、月100万円の収益が発生するということもあるので、一度ハマったらやめられない人が多いのです。
ロールプレイングのゲームで言うところ、強くてニューゲームみたいなことが可能です。
中古ドメインのSEO効果
中古ドメインのSEO効果について解説します。
結論から言うとこんな感じ。
- 初動が早い
- 順位が上昇しやすい
- YMYLジャンルも短期間ならいけることも
中古ドメインは検索順位が上昇しやすい
SEOも競合メディアとの相対評価で検索順位が決まるので、必ずとは言えませんが初めから上位表示することも可能です。
中古ドメインの醍醐味とも言うべき特徴ですね。
これがあるから、中古ドメインはやめられない!という人も多いことでしょう。
ちなみに、当サイトも中古ドメインを使用しております。
中古ドメインはインデックスの初動が早い
記事を投稿すると、すぐにインデックスされて検索結果に反映されやすい傾向があります。
正確に言うと、ドメイン評価が初めから高いため、検索エンジンクローラーが回ってきやすく、記事が評価されやすい状態になります。
繰り返し評価されることで、インデックスや検索結果への反映スピードも早くなると言うわけです。
新規ドメインでサイトを立ち上げたことがある人ならわかると思うのですが、初めは記事書いても全く順位つかないどころか、インデックスさえしてくれません。
そのような状況と比較すると、中古ドメインの恩恵は素晴らしいものがあります。
短期間ならYMYLジャンルでも上位表示できる
やり方としてはおすすめしませんが、稀にYMYLジャンルに反応する中古ドメインもあります。
YMYLジャンルとは?
YMYLは「Your Money or Your Life」を意味します。これは、ウェブサイト上のコンテンツが人々の経済的安定性や幸福感に影響を与える可能性のあるもののことを指します。YMYLコンテンツの例としては、金融アドバイス、医療情報、法的アドバイスなどのジャンルがあります。このようなコンテンツを提供するウェブサイトは、Googleなどの検索エンジンによって正確性や信頼性の高い証明が必要となります。これは、Webサイトオーナーが人々の人生に重大な影響を与える可能性があるためです。ウェブサイトオーナーは、YMYLコンテンツが正確で最新であり、正確性を確認し、ユーザーの信頼を維持し、法的または経済的な問題に触れないようにすることが重要です。
過去に、無謀にも育毛剤ジャンルやAGAジャンルに中古ドメインで切り込んだことがありまして、無双モードに突入!デイリー20万超えとか当たり前に発生することもありました。
1週間でペナルティを受けましたが、このような効果もあると言う事例でした。
当たり中古ドメインの選定方法
当たり中古ドメインの選定方法ということですが、正確に言うと『失敗しない選定方法』と言うのが正しいかもしれません。
中古ドメインを購入する値段(予算)を決める
中古ドメインを購入する場合に限らず、ビジネスで予算は最も大事な部分です。
様々な中古ドメインを見てると、ついつい高額なドメインを買っちゃうんですよね。
大赤字になるリスクが高いため、必ず予算内に抑えるようにしましょう。
で、どれくらいの予算が必要かというと、それはご自身のお財布と相談する必要がありますが、中古ドメインの値段の相場は、¥1,000~¥1,000,000以上。
オークションなら数千万円になる場合も。
- 中古ドメインを初めて購入されるのであれば、お試しで¥10,000以内に抑えると良いと思います。
- サテライトサイトに利用するのであれば¥¥20,000前後
- メインサイトに使用するなら¥50,000以上
私自身も初めて購入した中古ドメインは¥8,000でした。
これで月に¥30,000ほど稼げたので、余裕でペイできましたね。
中古ドメインの過去運営履歴【ジャンル】を見る
過去運営履歴を確認する方法は、wayback machineで簡単に確認することができます。
ここで過去運営歴の何を確認するかというと、避けるべきジャンルが運営されていないかを確認します。
このような運営歴があった場合は、避けた方が無難です。
- アフィリエイト運営履歴
- アダルト、ギャンブル
- 大手ブランドメーカー(詐欺サイト)
- 中国語のサイト
- ロシア語のサイト
アフィリエイト運営歴があると、以前のオーナーが何らかの原因で、検索順位が大幅に下がり、採算が取れなくなったためドメインを載せ替えたり破棄した可能性が高いです。
このようなドメインは、高確率でGoogle検索エンジンから低評価を受けている可能性があるため避けた方が良いでしょう。
アダルトサイトの運営歴は、数年前まではむしろ積極的に購入した方が良いほどのSEO効果があったのですが、最近は当たり外れが大きいので避けた方が無難です。
アダルトサイトを運営するのであれば、購入する価値はあるかもしれません。
ギャンブル運営歴、詐欺サイト、中国、ロシアの運営歴があれば、避けましょう。
高確率で何かしらのペナルティを受けている可能性があります。
参照ドメイン数と被リンク数を見る
参照ドメイン数と被リンク数を確認する方法は、中古ドメイン販売業者から購入するのであれば商品詳細に掲載されています。
ご自身で入手される場合は、ahrefs、Majestic、MOZ、SEMRushなどのSEOツールを使用して確認します。
参照ドメイン数とは | 参照ドメイン数は、ある特定のドメインに対して、被リンクが貼られているドメインの数です。多くのリンクを持つドメインは、検索エンジンにとって信頼性が高いと判断され、より高い検索結果を期待することができます。しかし、過剰なリンクビルディングや不適切なリンクを行うことで、検索エンジンからのペナルティを受ける可能性もあるため、参照ドメイン数だけではなく、リンクの質も重視する必要があります。 |
被リンク数とは | 被リンク数は、参照ドメイン数はドメイン単位の数でしたが、純粋に被リンクの本数を指します。AというドメインからBというドメインに対して10本の被リンクを貼ったとします。参照ドメイン数は1に対し、被リンク数は10となります。 |
この、参照ドメイン数と被リンク数については、どちらも大切なのですが、まずは参照ドメイン数を優先的に確認しましょう。
どれくらいの数が理想的かというと、多いに越したことないのですが最低でも50程度の参照ドメイン数があるといいですね。
被リンク数については、参照ドメイン数が50だとしたら200〜300あたりを目安に。
数千本というかけ離れた数値の場合、スパム判定くらっている可能性があるため注意が必要です。
また、中古ドメインのリスクの一つとして、被リンクがどんどん外れていくという性質があります。
年月とともにドメインパワーが下がってしまうという傾向があるため、ある程度の被リンク数が必要となります。
中古ドメインの被リンクの質を確認する
被リンク元がどのようなサイトになっているか確認しましょう。
私はahrefsを使用して目視確認していますが、まずは被リンク元のDRを確認しています。
DRが0の被リンク元があまりにも多い場合は注意が必要。また、スパム的運用がされてないか(不自然な点がないか)確認しましょう。
中古ドメインの被リンクがどのページに当たってるか確認する
例)以下の事例で言うと、80%のリンクがトップページに集まっています。
example.com/ 80本
example.com/ab 10本
example.com/cd 10本
解決方法としては、その下層ページのURLを再現するか、ドメイントップに301リダイレクトする方法があります。
301リダイレクト方法については割愛しますが、ラッコサーバーユーザーなら初心者でも簡単に設定することができます。
中古ドメインの被リンク元のIP分散率を確認する
SEOにおいて、被リンク元のIP分散率は、検索エンジンにとってリンクの質を判断する上で重要な指標の一つです。
被リンク元のIP分散率が高いほど、そのドメインに対してリンクが張られているサイトが多様であることを示し、そのドメインが有用な情報を提供していると検索エンジンは判断します。
私の個人的な基準としてはIP分散率が70%を超えたドメインを選びたいところです。
逆に、被リンク元のIP分散率が低い場合は、そのドメインに対してリンクが張られているサイトが限られていることを示し、リンクが人為的に操作された可能性が高くなります。
その結果、検索エンジンによっては、そのドメインに対してリンク無効化したり、スパム判定されてペナルティを受ける可能性があります。
IP分散率の確認は中古ドメイン選定において非常に重要な確認項目です。
ドメインパワーの高さを見る
ドメインパワーとは、各SEOツールが指標としているドメインの強さのこと。
ここではDR、DA、TF限定での話になります。
数値が高ければ高いほど、上位表示できる可能性が高くなると言われています。
中古ドメインを選ぶ際に、このドメインパワーを初めから意識する方が多いと思うのですが、ドメインパワーを基準に選んでしまうと失敗します。
これまで解説してきた内容で選定するだけで、ある程度のドメインパワーは確保できているはずです。
なので、ドメインパワーは参考程度に。
各指標を以下の表に3つまとめています。
これらの数値に極端な差がなければ大丈夫でしょう。
指標 | SEOツール |
DR/UR | ahrefs |
DA | MOZ |
TF | Majestic |
中古ドメインは見れば見るほどキリがない
正直言うと、まだまだ見るポイントはありますが、本記事で紹介している項目を最低限の基準としましょう。
これである程度の質を担保できるかと思います。
中古ドメインの注意点!こんな失敗事例
私がこれまでに購入してきた中古ドメインの、失敗談を紹介したいと思います。
スパム運用で順位が全くつかない
DRなどのドメインパワー基準で中古ドメインを購入すると、順位が全くつかないこともあります。
原因としては、被リンク自体がスパムだったという場合。
スパムリンクでも見かけ上のドメインパワーは上がります。
しかしながら、Google検索エンジンから評価されているとは限りません。
被リンク元がどのようなメディアなのか、しっかり確認する必要があります。
手動ペナルティだった
- アフィリエイトサイト
- サテライトサイト
- ワードサラダ
- 海外の.org中古ドメイン
これらの過去運営履歴があると、ペナルティの可能性が高くなります。
私の体感だと20個に1個はペナルティ受けてるような気がしています。
新たにオーナーが変わったことをサーチコンソールから連絡すれば、解除してくれることもありますが、解除されないことも多いです。返事が来るまでに1週間ほど待つこともあります。
時間の無駄なので、初めから購入するのを控えましょう。
ペラサイトは高確率で失敗する
2020年までは、中古ドメインを複数購入して商標のペラサイトを作成してアフィリエイトするのが手っ取り早く稼ぐ方法でしたが、2023年現在は通用しないでしょう。
まだ稼いでる人いるのかな?
競合メディアが強くなってきたということもあるのですが、そもそも順位も上がらないし、上がったとしても落とされます。
サイト構造はしっかり構築していきましょう。
アフィリエイトリンクはできるだけ少なめに
サイト内の記事全てがアフィリエイト記事。
このようなサイトはペナルティ受ける可能性が高いです。
特に、サイトのパフォーマンスが高くなってきてトラフィックが爆発的に発生すると、検索エンジンのアルゴリズムに引っかかりやすくなります。
一気に検索順位が下がっていきます。血の気が引いていて絶望のどん底に。。
私の経験上、中古ドメインで長生きしたいなら、アフィリエイト記事やリンクは少なめ!が鉄則です。
中古ドメインパワーとキーワード難易度の乖離
中古ドメインのパワーを理解できず、いきなり単体キーワードを狙って記事を投稿すると失敗します。
要は、大手企業が蠢いているようなキーワード界隈では、生半可な中古ドメインは通用しないということです。
慣れないうちは、検索ボリュームが低めの競合が弱いキーワードで様子見ながら攻めていくと良いでしょう。
高すぎる中古ドメインを購入してハズレだった
30万円の中古ドメインを購入して、全く検索順位がつかない。また、インデックスさえしてくれない。
大外れドメインです。
このような経験を3回ほど繰り返しましたが、メンタルやられます。
個人的には、中古ドメインの値段は高くても20万円以内に抑えた方が無難です。
中古ドメインを購入する方法
中古ドメインを取得する方法を紹介しています。
中古ドメインを原価で購入する2つの方法
- エクスパイアードドメインで取得
- ドメインクローラーでまったり取得
エクスパイアードドメインは、期限切れの中古ドメインを原価(新規ドメインと同じ価格)で取得することができます。
結論から言うと、私としては、あまりメリットを感じられない方法です。
なぜならば販売業者が取得していないドメインのおこぼれになるからです。
ただ、そこまで強いドメインを取得できないものの、稀に当たりドメインが出現することも。
詳しい取得方法は私のnoteで紹介しています。
ドメインクローラーについては、海外ツールを使用します。
キーワードを入力するだけで、検索結果からリンク切れになっているドメインを表示してくれます。
ゴミみたいなドメインばかり出てきますが、キーワードを指定できるという特徴から、過去に運営されていたジャンルを絞り込むことができます。
過去運営ジャンルにこだわりたい人には、おすすめかもしれません。
ドメインオークションで購入する方法
- GoDaddy
- .jpドメインオークション
- .comドメインオークション
それなりの目利きも必要になりますが、.jpや.comのオークションに出品されているドメインは国内運用ドメインのため、比較的安全です。
もちろんペナルティを受けているドメインも存在しますが、過去運営歴をしっかり調査することでリスクを回避することができます。
価格が高騰しやすいので入札に熱くなって予算オーバーしないように。
中古ドメイン販売業者から購入する
安全に中古ドメインを購入したいのであれば、中古ドメイン販売業者を利用しましょう。
本記事で紹介している中古ドメイン業者が販売しているドメインは、ペナルティチェック済で、仮にペナルティを受けていたとしたら返金対応してくれます。
自分でツールを導入する必要もなく、各SEOツールを使用した数値を参照することができるため、チェックしたい項目と数値が一目でわかるようになっています。
中古ドメイン初心者から玄人に限らず、販売業者を利用するメリットはかなり大きいと感じています。
おすすめの中古ドメイン販売業者は2つ
中古ドメイン販売屋さん
ラッコ株式会社が運営する中古ドメイン販売屋さん。
中古ドメイン販売業者として10年間の実績とノウハウがある老舗です。
私が初めて中古ドメインを購入したところでもあります。
選定の幅が広がります。
独自のドメイン評価基準ラッコランク(RR)を採用しています。
アクセス中古ドメイン
株式会社アクセスジャパンのグループサイトである中古ドメイン販売屋。
パワーランクという指標を用いてドメインを評価しています。
入荷は不定期ですが1700件超えの在庫あり。
中古ドメイン購入後にやること
- ネームサーバーを使用するサーバーに変更
- サーバーにドメインを追加する
- CMS(一般的にはWordPress)をインストール
- https化
- httpからhttpsへ301リダイレクト
- 必要に応じて被リンクが当たってるページをトップに301リダイレクト
- テーマをインストール
- 記事投稿
このような流れになるかと思います。
301リダイレクトは、htaccessにコードを記述するのですが、触ったことない人にとってはちょっと面倒かもしれません。
中にはうまくいかない人も。
当メディアでも使用しているラッコサーバーなら簡単に設定することができます。
中古ドメインの数値にこだわりすぎると購入できないことも
ドメイン取得基準は見れば見るほどキリがないので、自分自身である程度妥協点を決めておくことも必要です。
全て満点のドメインなんて存在しないので、そのような選び方をしていると、いつまで経っても購入できません。
かなり厳しい基準で購入しても、全く反応しない中古ドメインも沢山あるので、選定に時間をかけすぎるのはナンセンスです。
中古ドメインはハズレること前提で購入した方が良い
これまでの経験上、中古ドメインはハズレる確率もまあまあ高いため、ある程度の覚悟は必要です。
本記事で紹介している選定方法を守っていれば、9割は失敗しないと思います。
しかし、100%当たると言うわけでもないので。
中古ドメインを毛嫌いしている方も多いのですが、私としてはどんどん活用していくべきだと思います。
一般ユーザーから見たら、そのドメインが新規か中古なんで分からないわけで、どうでもいいですよね。
また、トップレベルドメインが.comや.jpであれば、怪しまれることもありません。
それに、新規ドメインだろうが中古ドメインだろうが、検索エンジンのアルゴリズムに適していない場合は、簡単に検索順位を落とされます。
だったら、初めから中古ドメインを利用した方が効率的ですよね!
中古ドメインのよくある質問
- 中古ドメインの価格の目安はどれくらい?
-
メインサイトで使用するのであれば、5万円以上を基準とするのが良いでしょう。
- 中古ドメインはペナルティがある?
-
既に手動ペナルティを課せられている中古ドメインも存在します。中古ドメイン販売業者から購入すれば返金保証がついているので安心です。ご自身で取得された場合は、サーチコンソールからオーナーが変わった旨を、Googleに連絡する必要があります。しかし、必ずペナルティが解除されるとは限りません。
- 中古ドメインはどこで購入する?
-
中古ドメイン業者で購入するのが安全です。ご自身で取得するのはリスクが高すぎる上、コストパフォーマンスが悪すぎます。